さ行
SUS304はステンレス鋼の一種であり、鉄をベースにクロムとニッケルを含有した「オーステナイト系ステンレス」に分類されます。SUS304は難削材ですが、耐食性に優れているため、様々な用途や製品に使用されています。 SUS304以外のステンレス鋼も、耐食性に優れていますが、SUS304と比較する...
SUS316はSUS304にモリブデン(Mo)を添加し、耐食性、耐孔食性を向上させた非磁性の金属です。ステンレスが錆びにくい理由は、不動態皮膜という膜におおわれているためですが、海水のような、塩化物イオンが多い環境では皮膜の効果も安定しなくなります。 そこで、モリブデンを添加することでクロムの...
SUS316Lは、クロム18%、ニッケル12〜15%、モリブデン2.5%を含有したSUS316同様磁性のないオーステナイト系ステンレスです。SUS316との違いは、2つあります。 1つ目は、切削性が低いです。「L」は、炭素量が少ないことを指しています。炭素量が少ないと、切粉が詰まりやすいため、...
SUS630は、クロム(Cr)の含有量がおよそ17%、ニッケル(Ni)の含有量がおよそ4%ある、析出硬化系ステンレスの一種です。基本的に、固溶化熱処理を行った後に、析出硬化熱処理を行ってから使用されます。また、銅を添加することで、非常に高い強度を有しています。しかし、原材料が高く、製造が難しいなどの...
細穴放電加工とは、ワークに加工液をかけながら回転させた電極を近づけることで、ワークと電極間に放電現象を発生させて穴をあける加工方法です。微細の数値的な定義はないが、径が0.01mmから0.2mmほどの小さな穴加工の場合には微細穴加工と指すことが多いです。電極の材質は真鍮、銅、タングステンなどで、加工...
自動盤加工とは、小径、長尺部品の量産加工をする際に用いられる加工方法です。自動盤は別名NC旋盤と呼ばれており、Numerical Control(数値制御)によるプログラムを構築することで自動加工を実現します。加工構造としては、主軸の移動方式から主軸が材料と共に移動し刃物に接触する主軸移動型と主軸と...
ステンレス鋼とは鉄を主成分とし、クロムを10.5%以上含有した合金です。表面には緻密で密着性の高い不働態皮膜と呼ばれる厚さ数㎚の酸化膜を形成するために耐食性の高い材質です。ステンレス鋼は合金比率や熱処理によって種類が様々あり、金属組織的に分類すると、①マルテンサイト系、②フェライト系、③オーステナイ...
スプールとは、串状の形状で円筒状の穴に内接する部品で小さな力で弁体を切り替えることができできます。流体を流す場合には、スプールは流れの邪魔をしないように軸の上の隙間に収納され、流れを止める場合には、隙間からスプールが下りてきて流れをせき止めるように、軸方向に移動することで流路の開閉や絞り動作を行いま...
切削加工とは工作機械を用いて金属などの材料に、穴をあけたり削ったりする加工法のことを指します。切削加工には大きく分けて2種類の加工方式があり、回転させた材料に工具を当てる方法を旋削加工、材料を固定して工具を回転させる方法をフライス加工といいます。旋削加工では代表的な工作機械として旋盤が挙げられ、段取...
析出硬化系ステンレス鋼とは、固溶化熱処理後に時効硬化を人工的に行うことで、金属間化合物を析出させ強度を高める、クロムニッケル系の組成を持つ材種です。そのため硬度については、熱処理によって高硬度を得ているマルテンサイト系ステンレス鋼とほぼ同水準です。代表的な鋼種としてJISによって規定されているSUS...