炭素工具鋼
炭素工具鋼は工具鋼の中で使用頻度の高い鋼材の一種であり、炭素含有量は0.6~1.5%で焼入れ・焼き戻しを行うことで硬度を出すことができる材種です。しかし、合金元素が含まれていないため高温になると焼きが戻ってしまい、硬さが低下する点が難点として挙げられます。また炭素の量が増えるほど硬さが増しますが、0.6%を超えると硬さはさほど変化はありませんが、耐摩耗性や耐衝撃性では大きく変化します。したがって、熱の発生が比較的少ないヤスリ、カミソリ、刃物、錐などの工具に多く使用されています。炭素工具鋼は炭素量の多さに応じてJIS規格では11種類の鋼種について規定されています。中でもSK85は一番焼きが入りやすく、耐摩耗や靭性に優れている点から最も使いやすい材種となっています。
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