タングステン
タングステンは、特殊鋼の一種で金属の中でも最も融点の高い金属です。加えて熱膨張率が低く、超高温での形状安定性がきわめて高いのも特徴です。この耐熱性を利用して電球のフィラメントや工具鋼等に用いられています。また、タングステンは硬度も高く、その中でも特にタングステン合金や炭化タングステンは、非常に硬度が高いです。この硬度の高さを利用して、金属加工用の切削工具等に使われている超硬合金の原料として、炭化タングステンの粉末が使用されています。さらに、タングステンの金属密度は19.3g/cm3と、金とほぼ同じであり、鉄の約2.5倍、鉛と比べても、1.7倍となります。つまりこの金属密度が高い特性から放射線の遮蔽能力も高くなるために、レントゲンなどの医療現場でも使われています。