あ行
穴あけ加工とは、ボール盤に固定したワークに対して回転するドリルを垂直に当てることで穴をあける加工方法です。穴あけ加工には主に①浅穴加工②深穴加工③ソリッドドリリング加工④トレパニング加工⑤カウンターボウリングの5種類に大別されます。①の浅穴加工はドリルの直径の3倍以下の長さの穴をあける加工方法です。...
硫黄快削鋼とは、一般的にSUM材と呼ばれており、快削鋼の中でも硫黄の含有量が多い鋼種です。通常の鉄鋼材料に比べて切削性や加工性に優れた鋼材といえます。ただし、SUM材はSS400、SGD材に比べると溶接、曲げ加工には不向きです。代表的な材種としてSUM21が挙げられ、硫黄を0.16〜0.23%を添加...
自動車業界におけるインジェクタとはエンジン内で燃料を噴射する装置のことです。自動車は、燃料タンクからエンジンに燃料が吸入、燃焼させることで、膨張(爆発)する力を動力とすることで動いています。インジェクタはその工程で、燃料をエンジン内に供給する役割をもつ非常に重要な部品です。そのため、インジェクタを製...
ABSとは「Antilock Brake System(アンチロックブレーキ・システム)」の頭文字をとった略称で、不安定な道路表面で急ブレーキをかけた際のドライバーの制御不能を未然に防ぐために、車両の進行方向の安定性を保ちハンドル操作で障害物を回避できる可能性を高める装置です。ABSは基本電磁バルブ...
ONOFFソレノイドバルブは、ソレノイドバルブの1種で、スプリング力と電磁吸引力を利用して油圧の流れを切り替える役割を持ちます。
» ソレノイドバルブについて詳しくはこちら ONOFFソレノイドバルブはリニアソレノイドバルブと比較して、流せる油量が小さいですが...
か行
型彫放電加工とは、銅やグラファイトなどの素材で、あらかじめ彫りたい形状に加工された電極と油や水などの絶縁性のある加工液に沈めワークを向い合せた状態で放電させ、繰り返し発生させて加工する放電加工です。型彫り放電加工の特徴は主に①導電性のある材料であれば加工が可能である②高精度加工が可能である③複雑形状...
ガイドとは、材料に加工をする際に狙った箇所に加工するための位置決めを目的とした部品です。工作機械の回転運動や直線運動で生じる挙動と金型が受ける荷重や材料の応力により狙った位置決めが困難になる場合があるためにガイドを使用して偏荷重にさらされても狙った精度を出します。 ガイドは大きく①プレーンガイ...
クロス穴は別名公差穴と呼ばれ、1次加工の穴加工と交差するように2次加工の穴加工を行った際に生成される穴を指します。その2次加工の際に1次加工穴の方向に返りバリが発生しますが、交差穴のバリ取りは複雑で難しいです。その理由としてはドリルの磨耗量によってバリの大きさや発生場所が異なる点やバリを取るべき交差...
クロムモリブデン鋼とは、鉄にクロムとモリブデンを添加した合金鋼で炭素を0.1~0.5%、クロムを0.9~1.2%、モリブデンを0.15~0.45%の範囲で含むものと規定されています。クロムとモリブデンの2種が含有していることから高い強度と靭性(粘り強さ)を得られるため、強度や耐摩耗性を必要とする機械...
クーラントとは、別名切削油とも呼ばれ、主に①工作機械で加工を行う際に潤滑性を高めること②切りくずを排出(排除)すること③工具と被削材との間に生じる摩擦熱を冷却するといった3つの役割が挙げられます。
①では被削材の表面には細かな凸凹があり、突起した部分では工具との接地面積が大きくなり、大きな摩擦が生...
コモンレール式とは、ディーゼルエンジンの構造であるインジェクターへ向かってポンプから直接配管が伸びる構造に対して、燃料を従来よりも高圧化させ共通パイプであるコモンレールで一度蓄えた後に、各気筒に分配します。コモンレールは、燃料の燃えカスであるPMの排出量の減少とディーゼルエンジンの燃料噴射量の一定化...
合金工具鋼とは、炭素工具鋼と比較して焼入れ性を向上させ、焼割れやひずみの発生を防止するために炭素鋼にマンガン、ニッケル、タングステン、バナジウムなどの合金元素を1種以上添加して耐摩耗性、耐衝撃性、変形抵抗性、耐熱性などを付与した工具鋼です。JISでも切削工具鋼として8鋼種、耐衝撃工具鋼として4鋼種、...
さ行
SUS304はステンレス鋼の一種であり、鉄をベースにクロムとニッケルを含有した「オーステナイト系ステンレス」に分類されます。SUS304は難削材ですが、耐食性に優れているため、様々な用途や製品に使用されています。 SUS304以外のステンレス鋼も、耐食性に優れていますが、SUS304と比較する...
SUS316はSUS304にモリブデン(Mo)を添加し、耐食性、耐孔食性を向上させた非磁性の金属です。ステンレスが錆びにくい理由は、不動態皮膜という膜におおわれているためですが、海水のような、塩化物イオンが多い環境では皮膜の効果も安定しなくなります。 そこで、モリブデンを添加することでクロムの...
SUS316Lは、クロム18%、ニッケル12〜15%、モリブデン2.5%を含有したSUS316同様磁性のないオーステナイト系ステンレスです。SUS316との違いは、2つあります。 1つ目は、切削性が低いです。「L」は、炭素量が少ないことを指しています。炭素量が少ないと、切粉が詰まりやすいため、...
SUS630は、クロム(Cr)の含有量がおよそ17%、ニッケル(Ni)の含有量がおよそ4%ある、析出硬化系ステンレスの一種です。基本的に、固溶化熱処理を行った後に、析出硬化熱処理を行ってから使用されます。また、銅を添加することで、非常に高い強度を有しています。しかし、原材料が高く、製造が難しいなどの...
細穴放電加工とは、ワークに加工液をかけながら回転させた電極を近づけることで、ワークと電極間に放電現象を発生させて穴をあける加工方法です。微細の数値的な定義はないが、径が0.01mmから0.2mmほどの小さな穴加工の場合には微細穴加工と指すことが多いです。電極の材質は真鍮、銅、タングステンなどで、加工...
自動盤加工とは、小径、長尺部品の量産加工をする際に用いられる加工方法です。自動盤は別名NC旋盤と呼ばれており、Numerical Control(数値制御)によるプログラムを構築することで自動加工を実現します。加工構造としては、主軸の移動方式から主軸が材料と共に移動し刃物に接触する主軸移動型と主軸と...
ステンレス鋼とは鉄を主成分とし、クロムを10.5%以上含有した合金です。表面には緻密で密着性の高い不働態皮膜と呼ばれる厚さ数㎚の酸化膜を形成するために耐食性の高い材質です。ステンレス鋼は合金比率や熱処理によって種類が様々あり、金属組織的に分類すると、①マルテンサイト系、②フェライト系、③オーステナイ...
スプールとは、串状の形状で円筒状の穴に内接する部品で小さな力で弁体を切り替えることができできます。流体を流す場合には、スプールは流れの邪魔をしないように軸の上の隙間に収納され、流れを止める場合には、隙間からスプールが下りてきて流れをせき止めるように、軸方向に移動することで流路の開閉や絞り動作を行いま...
切削加工とは工作機械を用いて金属などの材料に、穴をあけたり削ったりする加工法のことを指します。切削加工には大きく分けて2種類の加工方式があり、回転させた材料に工具を当てる方法を旋削加工、材料を固定して工具を回転させる方法をフライス加工といいます。旋削加工では代表的な工作機械として旋盤が挙げられ、段取...
析出硬化系ステンレス鋼とは、固溶化熱処理後に時効硬化を人工的に行うことで、金属間化合物を析出させ強度を高める、クロムニッケル系の組成を持つ材種です。そのため硬度については、熱処理によって高硬度を得ているマルテンサイト系ステンレス鋼とほぼ同水準です。代表的な鋼種としてJISによって規定されているSUS...
旋盤加工とは、切削加工の一つであり切削工具であるバイトを固定してワークを回転させながら削り取る加工方法です。旋盤加工は真円度の高い円柱状の工作物の切削に特化しており、シャフトやボルト、ピン等の小物工業製品の製作に適しています。また、切削工具の種類を変更することで幅広い加工を実現が可能であり、穴あけ加...
まず、ソレノイドとは電気エネルギーを機械的な直線運動に変換する電磁機能部品のことです。銅線を巻いたコイルの中で可動式のピストンがスライドする構造になっています。自動車のインジェクタなどに使用されます。
» インジェクタについて詳しくはこちら
ソレノイドバルブは、油...
た行
タングステンは、特殊鋼の一種で金属の中でも最も融点の高い金属です。加えて熱膨張率が低く、超高温での形状安定性がきわめて高いのも特徴です。この耐熱性を利用して電球のフィラメントや工具鋼等に用いられています。また、タングステンは硬度も高く、その中でも特にタングステン合金や炭化タングステンは、非常に硬度が...
炭素鋼とは鉄と炭素が含有し、かつ炭素含有量が2%程度以下の合金です。炭素鋼の中にもJIS規格で品種が細かく分類されており、炭素含有量によって強度や焼き入れ性が大きく左右されます。炭素含有量が0.25%以下を低炭素鋼、0.25~0.6%を中炭素鋼、0.6%以上を高炭素鋼と呼び、一般的に0.6%以下の低...
炭素工具鋼は工具鋼の中で使用頻度の高い鋼材の一種であり、炭素含有量は0.6~1.5%で焼入れ・焼き戻しを行うことで硬度を出すことができる材種です。しかし、合金元素が含まれていないため高温になると焼きが戻ってしまい、硬さが低下する点が難点として挙げられます。また炭素の量が増えるほど硬さが増しますが、0...
超硬とは、炭化タングステンや炭化チタン等の硬質な金属炭化物粉末をコバルトやニッケル等の鉄系金属粉末で焼結して作られる合金です。硬度が高く、特に高温でも硬度が落ちにくいため、耐磨性が要求される金属加工用の切削工具等に用いられることが多いです。耐熱性や耐摩耗性など様々な特性を持つ難削材・特殊鋼は通常の工...
な行
難削材とは、一般的に切削加工が難しい材料のことを指します。しかし難削材と言っても加工が難しい理由は複数あります。例えば、セラミックスや超硬合金など硬度が高い材料では切削性が悪いため、加工時間が長時間化する場合や超耐熱合金やタングステン、チタン合金などの熱伝導性が低い材料など工具寿命が短命化など加工条...
ノズルは先端から流体を噴出する部品で、大きく①エアノズル、②スプレーノズル、③アジャストホースの3種類に分類されています。 ①エアーノズルとは配管の先端に取り付けることで効率的な気体の噴射を可能とする部品で、水切り・塵・吹き飛ばし・搬送補助・剥離・乾燥・冷却・ワーク保護・排煙などの用途がありま...
は行
バリとは、加工の際に発生した残留物が製品に付着したものを指し、金属の破片から生成されるために擦り傷や手を切ったりすることも多々あることから、製造物責任法に該当する例の1つとなります。バリが発生する原因として、金属の特徴である力を加えた時に素材が伸びる延性が挙げられます。加工時に力が加わった際に部分的...
プランジャとは、装置・器具の位置決めや固定、ワークの突き出しなどのために用いられる機械要素部品で工作機械や検査機器、包装機、半導体製造装置といった様々な産業機械に利用されています。用途の一つとして、ディーゼルエンジンにおける燃料を高圧で噴射する噴射ポンプの棒状の内部で軸方向に往復運動することで燃料を...
ま行
マシニング加工とは、マシニングセンタを使用し、材料を切削する機械加工です。マシニングセンタでは、ATC(自動工具交換機能Automatic Tool Changer)と呼ばれるツールマガジンに装着されたフライスやドリル、リーマなどの工具を自動で交換してくれる機能を有しているため、切削加工を人が介する...
ら行
リニアソレノイドバルブはソレノイドバルブの1種で、電流入力値によって油圧の流れを切り替えます。比例電磁弁とも呼ばれます。
» ソレノイドバルブについて詳しくはこちら リニアソレノイドバルブはONOFFソレノイドバルブと比較して、流せる油量が大きいため、クラッチ...
わ行
ワイヤーカット放電加工とは、真鍮やタングステン、モリブデンなどの特殊鋼で出来たφ0.05~0.3mmのワイヤー線を電極として使用し、ワークを溶融させながら切断する加工方法です。ワイヤーカット放電加工の特徴は主に①導電性のある材料であれば加工が可能である②高精度加工が可能である③テーパー加工が可能であ...