技術コラム

EVにおける課題（冷却と加熱の問題）

EVは、エンジンが存在しないため、熱源を有していません。

そのため、EVバッテリーを冷却したり、加熱したりする「熱マネジメントシステム」が非常に重要になります。

熱をマネジメントすることで、下記3つの課題を図ろうとしてます。

１．航続距離の維持

２．EVバッテリー劣化の防止

３．充電時間の短縮化

まず、航続距離を維持するためには、EVバッテリーを加熱する必要があるため、あらゆる部品から熱を集約する必要があります。

と同時に、EVバッテリーは高温になりすぎると、電池内での化学反応が活発になり、劣化が進みます。そのため、熱を冷まし、バッテリーの温度を一定に保つ必要性があります。

また、充電時間を短縮するために急速充電を行うと、EVバッテリーが熱をもってしまうため、冷却する必要があります。

このように、エンジン車のような熱源を持たないEVにとって、熱の管理がEVにおける課題の解決の鍵を握っています。

バルブの役割

EVの熱マネジメントを行うにあたり、重要な役割を担っているのが「バルブ」になります。

EVバッテリーヒーター・クーラーや電動ウォーターポンプなどのEVバッテリーの温度調節に必要な部品と、EVバッテリーを繋ぐ役割をバルブに持たせるといった研究が行われています。

バッテリーを加熱したい時は、EVバッテリーヒーターと繋がっているバルブを開けると同時に、冷却水を流す電動ウォーターポンプのバルブを閉じます。反対に、EVバッテリーの冷却が必要な際は、ウォーターポンプのバルブを開けることで、EVバッテリーを冷却することができます。

このようにバルブの開閉による、EVバッテリーの熱マネジメントが常に研究されています。

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