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技術コラム

自動盤とNC旋盤の違いとは? ~それぞれのメリット・デメリットも解説~

自動盤とNC旋盤の違いは、材料が自動で供給されるか否かに違いがあります。
自動盤は長い棒材から金太郎あめのように同じ部品を連続して加工しますが、NC旋盤は、部品を一つ加工するごとに、
チャックし直す必要があります。
そのため、NC旋盤に比べ、自動盤は生産性高く加工を行うことができます。
ほかにも自動盤とNC旋盤にはさまざまな違いがあります。
その違いを解説します。

自動盤とは

自動盤とは、長尺のバー材(棒材)から部品を連続的に加工する工作機械のことを指します。一つの部品が完成すると、機械が自動で切り離し、次の加工位置へとバー材を送り出して再び同じ部品を製作します。この仕組みにより、金太郎飴のように同一形状の部品を大量生産することが可能です。

自動盤の主な加工は旋盤加工で、バー材を回転させながら刃物を当てることで形状を削り出します。

自動盤についてより知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。


>>自動盤とは?基礎知識と特徴を解説!

 

自動盤とNC旋盤の違い

NC旋盤と自動盤はどちらもNC(数値制御)を用いて旋盤加工を行う点では共通していますが、それぞれ異なる特性を持っています。

自動盤のメリット(優れている点)

1. 高い生産性

NC旋盤では、ワークごとにチャックで掴み直して加工する必要があり、その都度人手が必要になります。一方、自動盤は長尺の棒材から連続して部品を削り出し、自動で切り離す「バー材加工」が可能です。これにより材料の交換作業が不要となり、無人運転による24時間稼働も実現できるため、大幅な生産性向上につながります。

2. 省スペース設計

自動盤は、NC旋盤を小型化・自動化した機械であり、比較的コンパクトな設計になっています。そのため、限られた工場スペース内でも効率的に配置でき、大量生産体制の構築に適しています。

3. 複雑形状の加工が可能

自動盤は、多くの刃物を搭載できるため、複雑な形状の部品加工にも対応可能です。特に「複合自動盤」では、旋盤加工に加えてフライス加工も1工程で行えるため、加工工程ごとに異なる機械を用意する必要がなくなり、さらなる省スペース化と効率化が図れます。

 

自動盤のデメリット(劣る点)

1. 段取り替えに時間がかかる

自動盤は多くの刃物を搭載できる反面、段取り替えに時間がかかる傾向があります。加工プログラムの作成や工具のセットアップにも手間がかかるため、頻繁な品種変更には不向きです。

2. 大型ワークの加工には不向き

自動盤は小型化された機械であるため、大型ワークの加工には適していません。特に、直径の大きいワークや長尺のシャフト類などは搭載が難しく、大型の部品加工にはNC旋盤の方が適しています。

 

自動盤は、無人運転による高い生産性、小型設計による省スペース性、そして複雑形状の加工能力を備えており、小型部品の量産には最適な選択肢です。一方で、段取り替えの手間や大型ワークの加工が難しい点には注意が必要です。用途に応じて、自動盤とNC旋盤を使い分けることで、より効率的な加工体制を構築できます。

 

当社が得意とする自動盤加工における強み

① 圧倒的な生産力――月産3,000~100万個の量産体制

当社は、100台以上の自動盤を駆使し、大量生産に対応する強固な体制を確立しています。生産能力だけでなく、高い再現性を誇る加工技術と徹底した品質管理により、部品点数が増えても安定した供給が可能です。自動化された専用ラインを活用し、月産3,000個から100万個以上の大ロット生産を迅速かつ効率的に実現します。

 

② 確かな経験と技術が生む、高精度な切削加工

当社は、温度変化による金属の伸縮を考慮し、加工環境全体を徹底管理しています。常時空調制御による恒温環境を維持し、機械設備の精度を最大限に引き出すことで、高精度な加工を安定的に提供します。

 

③ VA/VE提案で、最適な加工とコスト削減を実現

長年の経験と豊富な実績をもとに、最適な加工方法と材料をご提案いたします。精度向上・コスト削減を追求し、製品用途に応じた最適解を導きます。量産時の品質を安定させながら、お客様のニーズに応じた付加価値の高い加工を実現します。

 

当社の自動盤における加工事例

ATミッション用制御バルブ

ATミッション用制御バルブ

本製品はATミッション用の制御バルブで、S45C材を使用し、自動盤で加工を行っています。最大の特長は、切削加工によってφ2.2mm・深さ12mmの小径深穴を高精度で実現している点です。具体的には、公差16μm、粗さRz3.2、円筒度10μmの精度を達成しました。

>>加工事例の詳細はこちら

 

エンジン噴射ポンプ部品

エンジン噴射ポンプ部品

本製品は自動車のエンジン噴射ポンプに使用される部品で、SUS製のプレス部品に旋盤加工を施しています。最大のポイントは、薄肉部品の変形を防ぐために特殊チャックを使用し、内径公差20μmという厳しい精度を実現している点です。

通常の方法では変形しやすい薄肉部品に対し、最外径を掴んで加工しつつ、特殊チャックを活用することで高精度な仕上がりを確保しました。

>>加工事例の詳細はこちら

 

自動盤加工なら当社にお任せください!

今回は自動盤とNC旋盤の違いについてご紹介しました。

量産自動盤加工.comでは、鉄、SUS、アルミをはじめとした様々な金属で月産1万個から100万個以上の、複合自動盤を含む自動盤を用いた量産加工を行っています。

また、常時空調管理を行い、一定した恒温室環境下で精度が求められる自動車部品を中心に加工を行っています。

自動盤加工をご検討の方はぜひ当社までお問い合わせください。

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