技術コラム

自動盤とは

自動盤とは、自動旋盤とも呼ばれ、長い棒材から金太郎あめのように同じ部品を連続して加工できる旋盤のことを言います。

自動旋盤では、棒材（例えば2mや3mのもの）を供給し、部品を1個切削するごとに切り落とし、棒をつかみ変えて、同じ部品を棒材から次々と切り出して行くことで連続切削を行います。

自動盤と呼ばれるものには、複合自動盤もあります。
複合自動盤の自動旋盤と異なる点は、複合自動盤の方は旋盤加工のみでなく、フライス加工も行うことができる点です。

旋盤加工とは、回転させた金属材料に固定した工具をあてて切削する加工方法で、丸物の加工や中ぐり、テーパーを形成するのに向いています。
また、フライス加工は回転する工具に、固定した金属材料をあてて切削する加工方法で、ｚ軸方向に動く工具をXY軸方向に動く金属材料にあてて成形します。
フライス加工は、角物の加工や横穴あけ加工、C面取り加工等に向いています。

そのため、自動盤と呼ばれる自動旋盤と複合自動旋盤ですが、
両者とも連続切削を行うことができる点では共通していますが、
複合自動盤では、フライス加工も同時に行うことができるので、
より複雑形状の切削加工を自動で行うことができます。

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自動盤のメリット

ここでは、自動盤のメリットについてお伝えします。

生産性が高く、精密部品の大量生産が可能

旋盤加工を行う機械には、自動旋盤のほかに、汎用旋盤、NC旋盤があります。
生産性では、汎用旋盤＜NC旋盤＜自動旋盤という順序になります。

汎用旋盤はバイトの移動、交換を「手動」で行う旋盤加工機です。
そのため、人手と熟練した技術者が必要になり、生産性という面では、NC旋盤、自動旋盤には劣ります。

NC旋盤は、汎用旋盤では手動にて行なっていたバイトの移動、交換を、プログラムによる
数値制御によって旋盤加工を行なえるようにした機械です。
材料を機械に取り付けるだけで自動的に旋盤加工を行ってくれるので、
熟練した技術は必要なく、材料を取り換える人手さえあれば加工を行えるので、
一人で複数台のNC旋盤で材料の交換を行なえるようになり、生産性がアップしました。

自動盤は、長い棒材から金太郎あめのように、NC制御により同じ部品を削り出していく加工方法なので、
材料を取り付ける必要がなくなり、無人加工が可能になります。
そのため、24時間運転も可能となり、生産性高く旋盤加工を行うことができます。

このように、自動盤では、NC制御によって高精度で、精度が均一な部品を連続切削で加工を行うことができます。非常に生産性高く加工を行なえるため、大量生産が可能です。

複合自動盤なら複雑形状の量産も可能

自動盤には、自動旋盤のほかに、複合自動旋盤もあるとお伝えしました。
複合自動旋盤は、旋盤加工に加え、フライス加工を施すことができます。
そのため、丸物に横穴（クロス穴）、偏心穴をあけたり、Dカット、二面幅加工も可能となり、

複雑形状の部品も1工程で加工を行なえるので、生産性高く、量産可能です。

一方、自動盤には、大きな材料を回転させることができないため、ワークの加工には向かないという点もあります。
そのため、比較的小物の精密部品の量産を行う場合に、自動盤による加工を行うことが多いです。

自動盤による精密部品の加工事例

ディーゼルエンジン用ユニオン

こちらはディーゼルエンジン用のユニオンになります。材質は難削材であるSUS304Lで、自動盤によって製作しました。こちらの製品における加工のポイントは、サイクルタイムの短縮を図っている点と、背面側のクロス穴の3次元バリ取りを行っている点です。こちらの製品では・・・

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プラント向け流体用継手

こちらは、半導体工場で利用される流体用の継手です。材質は電磁ステンレスで、自動盤で加工を行ったのち、旋盤で2次加工を行っております。こちらの部品の加工におけるポイントは、継手のシール部分の形状と面粗度0.8sを満足させている点です・・・

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自動盤加工なら当社にお任せください

今回は自動盤加工のメリットについてご紹介しました。

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