旋盤による薄肉切削 加工|キュリアス精機株式会社(愛知県)
当社は、旋盤による薄肉切削加工を得意としており、そのノウハウについて一部をご紹介いたします。
旋盤による薄肉切削 加工とは
自動車業界を中心に「軽量化」が課題となっており、薄肉の切削加工品に対するニーズが高まっています。プレスや絞りなどの加工方法では寸法精度が100〜300ミクロン(0.1mm〜0.3mm)の変形を余儀なくされるため、切削加工で薄肉品を製作することがよくあります。
しかし、薄肉品はチャッキングの圧力による反りや変形が起きやすいため、切削加工においても高度な設備や技術力が求められます。例えば薄肉の場合、切削加工で生じる熱によって、焼け跡が残ったり、変形を起こしたりする可能性が高くなります。そのため、仕上げの取り代を少なくしたり、切削油が十分にかかるようにすることでそれらを防止しています。
当社は、旋盤による薄肉切削加工を得意としており、そのノウハウについて一部をご紹介いたします。
*当社では、薄肉を「径に対する5%以下の肉厚」と定義しています。例えば、φ20の丸棒であれば、肉厚1mm以下が薄肉です。
旋盤で高精度な薄肉切削加工を実現するためのノウハウ
当社の薄肉切削加工ノウハウを自動盤で加工する場合と、NC旋盤で加工する場合の2つに分けてご紹介いたします。
①自動盤(自動旋盤)で薄肉切削 加工する場合
自動盤(自動旋盤)でワークを薄肉加工する場合は、背面チャックによる変形を防ぐため、六つ割り、もしくは、八つ割りチャックを使用します。
一般的な加工で使用する三つ割りチャックと比較して、ワークを包み込むようにチャッキングすることができるため、1点にかかる圧力が分散し、ワークの変形を抑えることができます。
また、自動盤で薄肉パイプを加工する場合は、チャック圧による変形の影響を抑えるため、ガイドブッシュ式設備を使用します。
②NC旋盤で薄肉品の切削加工をする場合
NC旋盤で薄肉品の切削加工をする場合は、特殊チャックシステムを搭載しているNC旋盤加工機を使用します。これを使用することで、薄肉部品の加工においても、反りや変形を抑えることができます。
当社では、特殊チャック搭載のNC旋盤加工機を量産用で3台、試作用で1台保有していますので、試作から量産まで一貫して対応可能です。
旋盤による薄肉切削加工の製品事例
燃料噴射機構用 部品
こちらは、自動車業界向け部品で燃料噴射の機構に使用されるカバーです。材質はSUS303で、自動盤で加工いたしました。
複合加工機の機能を駆使して、バー材から肉厚0.5mm程で、複雑形状に加工し、バリフリーなクロス穴加工を行っております。
エンジン噴射ポンプ部品
こちらは、自動車のエンジン噴射ポンプに使用される部品です。
材質はSUSで、お客様より薄肉のプレス部品を支給いただいた上で、入り口部分の最内径部分に旋盤加工で施したものです。薄肉品に特殊チャックを使用して、要求された最内径箇所の公差20μmを実現しています。
旋盤による薄肉切削 加工なら、量産自動盤加工.comにお任せください!
今回は、旋盤による薄肉切削 加工についてご紹介しました。
量産自動盤加工.comでは、自動盤により、鉄・SUS・アルミなどの金属を月産1万個から100万個以上、量産加工を行っています。
高品質の加工品を安定供給するための加工、検査、表面処理まで量産ラインにおける一貫体制を敷いており、品質管理体制も万全です。
高精度な薄肉切削加工でお困りの方は、ぜひ当社までお問い合わせください。