カーエアコン用エキスパンションバルブ（カーエアコン用膨張弁）の加工

EVは、エンジン車と違い、熱源を持っていません。そのため、熱マネジメントを行うことが重要になります。その際、重要な役割を果たすのがヒートポンプであり、それを制御するのが、カーエアコン用エキスパンションバルブ（カーエアコン用膨張弁）になります。

こちらの記事では、ヒートポンプ及び、カーエアコン用エキスパンションバルブ（カーエアコン用膨張弁）の役割と実際のバルブ加工事例をご紹介いたします。

EVに必要なヒートポンプとは

ヒートポンプの役割

ヒートポンプは、EVに搭載されるエアコンシステムの一つです。

従来のガソリン車の場合、エンジンを動かすことにより熱を使って暖房運転をすることが可能です。しかし、「車載用　熱マネジメントバルブの加工」の記事内でも記載いたしましたが、EVは、エンジン車と違い、熱源を持っていません。

そのため、「熱マネジメントシステム」が非常に重要になります。ヒートポンプは、その熱マネジメントに欠かせないシステムです。

家庭用ヒーターと同じ原理で車内を温めようとすると、車載バッテリーを頻繁に使用するため、EVの課題でもある「航続距離」を維持できなくなり、すぐに電池切れになってしまいます。

しかし、このヒートポンプを用いることによって、長時間走行を維持することができ、省エネで暖房運転をすることが可能になります。

ヒートポンプの原理

ヒートポンプは、空気中の熱をポンプでくみとり、別の場所に移すシステムです。

熱の移動により、温度を上げたり、下げたりと調節することができます。

原理としては、

1．外気の熱を集める

2．高温の熱に圧縮する

3．車内の冷風に熱を当て温度を上げる

4．温風になったものをエアコン吹き出し口から車内に送る

5．熱は減圧し低温にして車外に放出する

という流れです。

この原理に必要となってくるのが、カーエアコン用エキスパンションバルブ（カーエアコン用膨張弁）です。

カーエアコン用エキスパンションバルブ（カーエアコン用膨張弁）の役割

カーエアコン用エキスパンションバルブは、ヒートポンプにより集めた空気中の熱を、バルブを閉じることで空気中の熱を圧縮させ温度を上昇させる役割があります。反対に、バルブを開放することで温度を下げることができます。

このように、空気中の熱をバルブにより制御することで、熱マネジメントを効率的に行うことができます。

製品事例

カーエアコン用エキスパンションバルブ（カーエアコン用膨張弁）の部品

こちらは、カーエアコン用エキスパンションバルブ部品です。本製品は、削る量が多く、切粉の処理が重要です。また難削材のため、刃具の寿命が短くなることを防ぐ必要があります。

そのため、高圧クーラントを利用して切削点にピンポイントで切削油がかかるようにすることで、刃具の冷却と切粉の処理を同時に行っています。

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